小6 社会時事問題対策プリントA〜金融の量的緩和解除と日本経済の行方〜
次の文章を読んで後の問に答えなさい。
3月9日に日本銀行は金融の量的緩和政策を解除しました。これは物価の下落が止まり、これからは物価の上昇が続くだろうと日銀が判断したためです。だからといって、日本の経済がこれから本当に良くなり続けるのかというと、心配な点がいくつかあります。
まず(1)原油価格の上昇です。例えば5月23日に日本のガソリン価格は15年ぶりの高値となりました。これは(2)BRICsと呼ばれる国々、特に(3)中国の経済発展にともなって、世界の石油消費量が急激に増えたことや、主な石油産出国である(4)イラクの国内情勢が不安定だという判断が原因とされています。
また、(5)日本の代表的な貿易相手国であるアメリカや中国の景気が、この石油価格の上昇にともなって一時的に悪くなるのではないか、ということを心配する人もいます。
ただ日本国内に目を向けますと、かつて(6)高度成長時代に「三種の神器」と呼ばれた製品が、ここへ来て人気になっています。例えば、サッカーのワールドカップや( 7 )オリンピック、2010年に始まる( 8 )放送のことを考えて、デジタルテレビを買いたいと考える人は増えてきていますし、洗濯機や冷蔵庫もパソコンやインターネットとつなげて使える時代がやってきています。
考えてみれば、1973年に起きた(9)石油危機により高度成長時代は終わりを告げましたが、その後の日本は(10)優れた省エネ技術などを活かして、再び安定した経済発展を続けていたのです。日本の経済が、今後も安定して発展を続けていけるかどうかは、こうした優れた技術を武器にしたモノづくり、国づくりをしていけるかどうかにかかっているのかもしれません。
問1 下線部(1)に関連する、以下の各文について、正しいものは○、誤っているものは×を答えなさい。
ア.日本の最大の原油輸入先にはイスラム教の聖地メッカがある。
イ.原油からつくられ、様々な製品の原料となるものをコークスという。
ウ.日本では原油は全く産出していないので、100%輸入に頼っている。
エ.市原、水島、周南、大分などは石油化学工業のさかんな地域である。
問2 下線部(2)は、それぞれブラジル、ロシア、インド、中国の四カ国をまとめて指す言葉ですが
@ブラジルに関する説明として不適切なものを以下から選びなさい。
ア.日本から移民していった日系人と呼ばれる人々が多く住んでいる。
イ.世界最長のナイル河が流れており、周辺の熱帯林では焼き畑農業による破壊が続いている。
ウ.日本は主に肉類、鉄鉱石、大豆、コーヒー、アルミニウムなどを輸入している。
エ.サッカーが盛んな国で、ワールドカップを開催したことはあるが、オリンピックはない。
Aロシアに関する以下の文について、空欄に適切な語を入れなさい。
もともとは皇帝の治める国家でしたが、1917年に( A )の率いるソビエト共産党が中心となって起こしたロシア革命の後、ソ連として社会主義国化の道を歩みました。第二次世界大戦後はアメリカなどとのあいだで( B )と呼ばれる対立を続け、1962年には( C )を起こし、世界を核戦争の一歩手前まで追い込んだと言われました。その後( D )が指導者となると、地中海の島国( E )で当時のアメリカ大統領と会談し、( B )の終結を宣言しましたが、その後の混乱でソ連自体は( F )の共和国に分裂し、現在のロシア連邦へと至っています。イラク戦争のときは大統領の( G )が、アメリカによるイラクへの武力行使に反対するなど、ソ連の崩壊後も国際社会に一定の影響力を持つ国の1つです。
Bインドは、世界三大宗教のうちの1つが誕生した国といわれています。その宗教とは何ですか。
問3 下線部(3)について、中国が最大の輸入先となっている産物として不適切なものを以下から選びなさい。
ア.野菜 イ.魚介類 ウ.鉄鋼 エ.衣類
問4 下線部(4)について、イラクに国境を接している国として不適切なものを以下から選びなさい。
ア.イスラエル イ.サウジアラビア ウ.イラン エ.クウェート
問5 下線部(5)に関連し、日本の貿易の歴史についてまとめた以下の文に適切な語を入れなさい。
日本が本格的に外国と貿易を開始したのは、平安時代の( A )にまでさかのぼります。彼は現在の( B )港にあたる場所に大輪田泊という港を開き、硫黄や刀剣、砂金などを輸出して中国から大量の( C )を輸入しました。また室町時代にも、中国とのあいだで勘合という許可証を用いて、同じような貿易が行われました。さらに安土桃山時代になると、( D )人と呼ばれたスペイン・ポルトガルなどの国々の他、東南アジアとの貿易も行われ、( E )はシャムに渡って大活躍したと伝えられています。
その後、ヨーロッパの国々との貿易はオランダをのぞいて途絶えますが、( F )年に貿易が再開されると、日本は生糸や茶、さらに明治時代に入って以降は( G )や絹織物などを輸出品の主力として貿易を続けます。日本の輸出品の主力が機械類になるのは、戦後の高度成長期になってからのことです。
問6 下線部(6)について、高度成長時代に起きた出来事としては不適切なものを以下から選びなさい。
ア.名神高速道路の開通 イ.日韓基本条約の調印 ウ.日中平和友好条約の調印 エ.大阪万博の開催
問7 空欄(7)に入る適切な地名を答えなさい。
問8 空欄(8)に入る適切な語句を答えなさい
問9 下線部(9)に関連し、この出来事により日本の遠洋漁業は打撃を受け、自動車工業は大きく成長したと
言われます。それぞれについて、その理由を答えなさい。
問10 下線部(10)について、政府の夏や冬の電力消費量を抑えられるような服装で仕事をするように、広く国民に呼びかけています。このような目的で提案された、夏向けの仕事の服装を何と呼びますか。
(解答欄)
問1:ア イ ウ エ 問2@
問2AA B C D
E F G 問2B
問3 問4 問5 問6 問7
問8
問9 遠洋漁業について:
自動車工業について:
問10
解答:
問1ア ○ イ × ウ × エ ○ 問2@イ
問2AA レーニン B 冷戦 C キューバ危機 D ゴルバチョフ E マルタ F 15 G プーチン
問2B仏教 問3 ウ 問4 ア
問5 A 平清盛 B 神戸 C 宋銭 D 南蛮 E 山田長政 F 1858 G 綿織物
問6 ウ 問7 北京 問8 地上波デジタル
問9 遠洋漁業:燃料の値段が高くなったため、遠くまで船で航海しにくくなったから
自動車工業:日本の自動車は燃費に優れており、自動車利用の盛んなアメリカでよく売れたから
問10 クールビズ
配点(計50点):
問2A、B、問5、問7、問8、問10 各1点×18 問9 各3点×2 その他 各2点×8
解説:
問1A石油化学製品の原料はナフサ、コークスは石炭から取れる鉄の原料 B
問2@ナイル河はエジプトの川、ブラジルを流れるのはアマゾン河
問3 鉄鋼の最大の輸入先は韓国
問6 ア 名神高速道路は1964年開通の日本最古の高速道路 イ 日韓基本条約調印は1965年
ウ 日中平和友好条約の調印は1978年なので誤り エ 大阪万博は1970年に開催