20017日 目黒星美学園中学 塾対象説明会報告                  青夢舎

 

1.教育理念・特色

 

<設立者の理念>

 

本校の設立母体であるサレジアン・シスターズはサレジオ会の創立者である聖ドン・ボスコによって設立された。ボスコは「親しさがなければ愛が表せず、愛の表現がなければ信頼が生じない」と述べ、常に子どもたちと共にいて親しく交わりながら、彼らを見守ることを大切にしました。特に彼が強調しているのは、「愛するだけでは足りない、子どもが愛を感じるまで愛しなさい」ということです。子どもたちが「自分たちは愛されているのだ」と知るまで、常に暖かいまなざしを送ってあげること、これが設立者の理念なのです。

本校は、ミッション校としてこのような設立者の理念を大切にしながら、教育を進めて行きたい。過去に東大に進学するような卒業生もおりますが、決して勉強一辺倒の学校ではありません。例えば、学校を上げて取り組んでいる校内、校外でのボランティア活動。この活動を通じて、人の痛み・苦しみを理解できるようなボランティア精神を身につけて欲しいと考えています。

 

<少人数教育>

 

例年100人前後で30人台×3クラスの学級編成だったが、今年度は入学者数が例年より増えてしまい(126人)、少々大目の人数でのクラス編成となってしまっているが、少人数教育を進める路線に変更はありません。校舎建て替え中のためにクラスを増設することもままならないが、ご理解いただきたい。新校舎は2009年に完成予定です。

本校の少人数教育は、特に中学1年2年という基礎学力の定着が課題となる時期に、細かな部分まで生徒たちをフォローして上げられるという点で、大きなメリットがあると感じています。同時に本校の特色でもある家庭的な雰囲気を作り出す要因ともなっていると思います。

部活動は週3日行われるが、必ず担当顧問がそばについて一緒に活動を行うようにしています。

なお、中学入試での外部募集定員60名に対し、小学部からの内部進学者は例年40名ほど。中学入学式後に行われる3日間のオリエンテーション中、近くの公園で内進生・中入生交流のためのレクリエーションなどを行うので、そこでかなり打ち解けてきます。

 

<カリキュラム>

 

中学部⇒高校部進学時に行っていた内部進学テストを今年度から廃止し、完全中高一貫化すると同時に、カリキュラム編成を中1中2の第T期、中3高1の第U期、高2高3の第V期と再編。

第T期は英数国の基礎学力の養成に重点を置き、第U期では、主要五科の総合成績をもとに習熟度別のクラス編成を行っている。各学期ごとに入れ替えが可能なので、生徒たちにもよい目標となっています。また第V期からは国立理系・私立理系・国立文系・私立文系の4コース制を採って、生徒個々の進路希望に応じた指導を行っています。

なお中3〜高2(新高1〜新高3)の夏休みには6泊7日の校外勉強合宿を、冬休み、春休みにも5日間の校内研修を希望者を対象に実施し、大学入試により対応できる学力の養成を目指しています。

 

 

2.英語教育について

 

 英語教育は本校の特色でもあります。大学受験対応はもとより、国際社会で通用する実践的な英語力の養成を創立以来目指しています。教科書は中学ではプログレス、高校ではクラウン・プラスを使用。高校1年次まで週1〜2時間はオーラル系の授業を行っている。特にインターネットを活用したオーラル教材、グローバル・イングリッシュを中1、高1で活用。生徒一人ひとりにIDとパスワードを発行しているので、週末や長期休暇のときなどに自宅からアクセスして学習を進めている生徒もいます。また、年2回、全学年で英語語いコンテストを行っている他、高校1年次には希望者を対象に3週間のアメリカ・ホームステイプログラムも実施しています。

 

 

3.2008年度生徒募集について

 

 2月2日は2科4科選択⇒4科のみに変更の予定だったが、2008年度入試は前年と同じく、2月2日は2科4科選択、2月3日は4科受験のみとします。2007年度入試結果を分析したところ、2月2日は2科受験者に実力のある生徒が多く集まってきたため。

 通知表の内容は、合否のボーダーライン上での参考資料程度に考えています。また複数回受験者は、繰り上げ合格の連絡時に優遇。

 

 

4.感想

 

 生徒募集人数が少なめであること、ミッション校としての設立理念がしっかりしていることもあってか、大々的に「学校をアピールする」というよりは、終始ぐっと落ち着いた感じの説明会だったのが印象的でした。

 進学先としてはやはりミッション系の大学・女子大が多い印象ですが、国公立、早慶上智やGMARCH、東京理科大、あるいは医歯薬、芸術系の大学まで少人数の学校ながらも幅広く多方面に進学している点が目を引きます。少人数ならではのメリットを十分に活かし、子ども達一人ひとりの資質をしっかりと伸ばした結果といえるのではないでしょうか。